ビジネスと普段使いでは違う

手紙を届ける文化が今も続いているのは、相手に対して素直な気持ちを率直に伝えることができるからです。直接に会話をするときには緊張して言えないようなことでも、文章にすれば表しやすいという利点があります。文章として書くため、口語ばかりを使うわけにはいきません。ビジネス関係の手紙を書くときには、書き出しには格調高い季語を入れる習慣があります。

普段使いで書く手紙とビジネスで書く手紙は、明らかに違う要素があります。普段の文章で正式な文語ばかりを多用すれば堅苦しいものになりますが、ビジネス用の文章として書くときには、それなりの定型句というものがあります。8月であれば残暑という暑さを表す言葉を使って残暑見舞いを出すものですが、間違って違う言葉を選んでしまうと恥をかいてしまいます。普段から俳句を嗜むようにしていれば、季節ごとに必要な単語がすぐに思い浮かんできます。

季語を書き出しに使う格調高い文章の手紙を書いていれば、教養がある人が書いたものであることを理解してもらえます。その反面、誤字だらけで季語の区別もつかないような文章を書いて手紙を出せば、教養や礼節もない人が書いたと思われてしまって、信頼関係が崩れることになります。普段使いをするときであれば、くだけた内容の文章でも問題ありませんが、会社同士の付き合いとなる場合は、格式高い文章でなければなりません。

季語といっても、俳句のように難しいものではありません。昔からよく使われている残暑や梅雨などの単語を使って、書き出しをすれば美しい文章になります。決まりきった文章ではありますが、これもしきたりというものです。会社同士が交流をするために、独特な挨拶表現が手紙の分野で発展してきました。普段の会話で使うと非常に堅苦しく思える文章でも、ビジネスとしての手紙の文章としては自然に感じるから不思議です。教養のある人は、季節ごとに書き出し語を上手に選ぶことができて、相手を喜ばせる定番の慣用句も知っているものです。

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